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4.想起
お、お待たせ、しましたー。

「ささやかな疑問」のシリーズ物です。
厳密に続きではないんですが、関連話ってことで。

ふとしたことで一部が明らかになった、ゼータの過去。
本人の中ではまだ区切りがつかず、葛藤しているようです。



・・・しっかしどれだけ時間空いてるんだ・・・。
想起


「・・・ん?」
 ある日の真夜中。トイレに行こうと廊下に出たレクシスは、一階のリビングに明かりがついていることに気づいた。
 りんどう荘は、一階が共同生活の場で、二階は個人の部屋になっている。レクシスは今、二階の自室の前にいた。
 消し忘れたのか、と彼は階段を下りていく。が、その足は途中で止まった。
 テーブルに向かって、ゼータがイスに座っていた。酒のビンとコップがあるので、一人晩酌でもしていたのであろう。
「・・・・・・・・・」
 別に晩酌は構わないのだが、そろそろ寝なければ翌日に響く。と、レクシスはゼータに近づいた。
「―――おい、そろそろ寝ろ。晩酌も程ほどに・・・?」
 言葉は、不意に途切れた。
 若干顔が赤くなっていた。ゼータはごろごろとテーブルの上で寝そべり、ビンは一本半ほど中身が減っている。
(酔ってるのか? 珍しい・・・)
 この家の五人の中で、おそらく最も酒に強いのはゼータである。そんな彼が、酔うほど飲んでいるとは。
 少々不安になり、レクシスは隣のイスに座る。
「・・・・・・大丈夫か?」
「うー・・・」
 うなり声の返事であった。
 その時点でかなりの酒が回っていると判断したレクシスは、「話を聞く」という選択肢を早々に放棄した。
「おーい、こら、部屋戻って寝るぞ」
「んんー・・・」
 腕を引っ張ると、彼はだらしなく立ち上がった。そしてレクシスが肩を貸そうとしたとき、ゼータはほんの小さな声でつぶやいた。

「ゆき・・・」

 うわごとかもしれなかった。だが、それを聞いたレクシスは、はっとして動きを止めた。
「―――お前・・・」
 ゼータの顔を見ると、彼はじっとレクシスの方を見ていた。
「酔ってねーよ、俺は」
 そういう奴に限って酔っているのだが、という言葉は、レクシスの口を突いて出ることは無かった。
 ゼータはイスに座りなおし、頬杖をついた。
「―――悪ィ、ちょいとさ・・・思い出しちまって」
 それまで黙っていたレクシスであったが、ゼータが動き出しそうに無いのを見て、彼もまた腰掛けた。
「・・・・『あの子』?」
「ああ・・・。たまにだけど・・・夢に出てくる」
 そうつぶやくゼータの目は、どこか遠くを見ていた。
 それで、悟った。
「――――見たのか」
「ん・・・」
 あいまいな返事を返し、酒を一口。
 水や氷で薄めもせずに、瓶から移した酒をそのまま飲んでいる。さすがの彼でもこれでは酔いが回るだろう。
 コップを少々強めに置くと、ゼータはぼんやりとしたまま語り始めた。
「―――・・・・・・・・狩場にいた。俺とアイツと・・・。二人で狩りをして・・・。
 珍しいアイテムが落ちた・・・。――喜んでたなぁ」
 ふ、と微笑んだ。
 その表情が余りにもさびしく、儚げで・・・、レクシスは、思わず小さく目をそらした。
 一息ついたゼータは、また一口酒を含むと、再び話し始めた。
「でも、そこから先、あんま覚えてねえんだ。二人で笑ってたことしか・・・。まあ、笑ってるだけでよかったよ。なのに・・・何で・・・」
「・・・・・・・・・・・」
 声が震えている。それほどまでに強い想いを抱いていたはずなのに。
「・・・・わかる。『あの子』の笑顔は、俺たちを明るくしてくれた。
 でもな、だからってひかるをつっけんどんに扱うのはおかしいぞ」
 ひかるの名が出たとたん、ゼータの方がぴくりと動いた。
 顔を上げた彼は、・・・レクシスの予想と違い、申し訳なさそうにしていた。
「分かってるよ。ただ瓜二つだからって、あの女を嫌うのはおかしい。
 ―――だけど、あの女を見ていると、どうしてもアイツを思い出しちまう。そして自分を責める。ただ俺の見当違いなだけなのに・・・」
 少々驚いたレクシスを尻目に、ゼータは淡々と語り続けた。普段彼はあまり話す方ではないから、相当酔いが回っているのだ、とレクシスは頭の片隅で思った。
「ゼータ・・・」
「―――なあ、俺、どうすりゃいい?」
 彼は問うた。ほとんど泣き出しそうな声で。
 問われたレクシスは息を呑む。こんなに気弱なゼータは、見た事が無かった。
「――・・・・・・とりあえず、今日はもう寝な。いくらお前でも飲みすぎだし、もう遅いんだから」
「ん・・・」
 返す言葉をもたなかったレクシスは、ひとまず当初の目的に戻すことにした。
 手のひらをゼータの目の上にかぶせ、眠りの魔法をかける。心の内を吐き出したせいですっきりしたのか、意外にもゼータは抵抗することなく、すんなりと眠りに落ちていった。
 力なくレクシスにもたれかかり、すやすやと寝息を立てるゼータを見て、彼は大きくため息をついた。
「さて・・・これはどうすりゃいいのやら・・・」
 ひかるがゼータのことを気にしていたのは知っていた。が、よもやゼータが、ひかるを嫌っているのを自分でよく思っていなかったとは。
 事情を知らない3人が、いつ気づくとも分からない・・・。と、レクシスは1人、頭を抱えた。







 あとがき
 書きたいことを書いてたら最後ぐだぐだになった(笑)
「ささやかな疑問」の続き、ではないけども、関連話です。
 シリーズ化できそうな長さなんですけどねこの関連話・・・w

 ちなみに、今回のテーマは「弱気なシフタンを励ますBIS」でしたw←

テーマ:RED STONE - ジャンル:オンラインゲーム

【2011/10/11 20:12】 | オリジナル小説 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
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コメント
どうも、JEFRYと申します。

今更かもですが、ブログリンクさせてもらってもよろしいでしょうか?
突然のお願いで恐縮ですが、お返事もらえると助かります。
【2011/10/28 00:52】 URL | JEFRY #-[ 編集] | page top↑
こんにちは。

どちらさまかと思ったら、突ゴリの方でしたかw
どうぞどうぞ、リンク大歓迎です^^
【2011/10/28 16:39】 URL | 天海るり #-[ 編集] | page top↑
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